医師の転職にとても大切な事前準備

医師として働きながら転職活動を並行して行うのは、結構大変なものです。これは、どの医師専門の転職サイトでも転職活動を進める前段階として記事が作成されている程で、それだけより良い転職を実現するためには大切なことだということです。
一般的に、転職サイトに登録した医師の場合、転職するまでにかかる期間は3か月から半年ほどと言われています。ただ「条件が良い職場に移りたい」だけでなく、今後の医師としてのキャリア、またプライベートを含めた今後の生活面を考えると、直ぐに転職活動を始めるのではなく、事前に今後どのようなキャリアを形成していくか、今後どのような生活を送っていきたいかしっかりと考えながら、効率的かつより良い転職を実現するための事前準備について説明していきます。

 

キャリアプランと計画を考える

 

まず、転職活動を始める前に考えておきたいことは、今後、医師としてどのようなキャリアを形成していくか、どのような働き方、どのようなスキルを身につけていくかというキャリアプランを考えることです。あわせてライフイベントも含めた生活設計なども一緒に考えつつ、キャリアプランを考えていくと良いでしょう。

 

キャリアプランについては、以前は初期研修で出身大学の病院の医局に入局し、医局にとどまり続けることが当然とされていました。医局に所属したまま、大学の関連病院等を行ったり来たりして、キャリアを形成していたものの、最近では後期研修修了後すぐに市中病院を選ぶ医師も出てきたり、またある程度キャリアを積むと、医局に所属することなくクリニックや企業へ就職したり、また開業を見越してフリーランスへの転身し資金を貯めていくなど、医師として働く選択肢は格段に増えています。

 

 

そして、専門性だけでなく生活面なども考えることで医師としてのキャリア形成は大きく変わってきます。専門性重視であれば医局で技術も研究、論文作成もできますが、生活重視であれば働き方に焦点を当て、診療所や予防医学、健診も選択肢として考えていく必要があります。もちろん開業を目指す場合であってもです。

 

そのため、最初に短期的に医局だ、健診だと考えていくことはあまりお勧めできません。

 

最初にキャリアプランを考えるときは、自分自身が長期的な視点でどのようなキャリアを形成していきたいと考えるか、また生活・家族といったことを考えてその選択肢は大丈夫なのか数十年まずは長期視点で自分が大事にしたいことを、仕事だけでなく生活や家族まで含めた20年先くらいまでを見据えた長期的な視点でのキャリアプランを考えていく必要があります。

 

長期的なプランが考えられたら、次に中期・短期的なキャリアを検討していきます。長期的なプランで開業を考えるのであれば、開業までに必要とされる症例経験、開業資金、経営に関する知識等を身につけるために、中期・短期でのキャリアプランを考え、その中に転職という選択肢を入れていくのも良いでしょう。

 

生活面を考え、子どもの進学なども考慮するのであれば、教育環境、塾への送迎等も考え、生活拠点をどこに移しておくかということも考えていく必要があります。

 

このような長期的なプランを考えつつ、その長期プランを目指していく為に、5年10年の視点で中期的なプランを考えていく、そして現在〜2、3年先の短期的プランを検討していくことになります。

 

 

将来の仕事・生活面両方の目標から現在地まで逆算しながら考えていくイメージです。

 

 

このような感じで、ある程度プランが固まってきた時点で、転職活動を始めていきます。

 

 

転職活動も計画性が大事

 

さて、いよいよ転職活動に入っていくわけですが、ここでもある程度の計画性が必要です。

 

@いつ入職するのか
Aそれまでに引継ぎはどれくらい必要となりそうか
B退職の申し出はどのタイミングで行っていくか
Cいつまでに転職先を決める(内定)するか
D転職希望先の医療機関・施設の見学はいつぐらい行けそうか
Eいつから転職活動を始めるか

 

このような感じでスムーズに転職活動を進められるよう、次の転職先に入職するまでのスケジュールを検討してみましょう。誰もが円満に退職し、次の職場に移っていきたいと思うはずですが、雇っている側からすると次の医師を探す必要もあったり、人員体制・組織体制の見直しなどが必要となることもあります。

 

また、医師の数自体に地域差も大きく、医師が少ない地域などでは強い引き留めがあることもあります。医局であれば教授の今後の動向にも気を配っておく必要があります。

 

 

医師の世界は思ったより非常に狭いもので、無理に退職したり、急に退職の申し出をしたりすると、悪い噂が立ったりして、中長期的に不利益を被ることもあります。しっかりと計画性をもって臨むようにしましょう。

 

 

医師の転職は15年目あたりから大きな分岐点に

最近の医師の転職動向をみると、大体、臨床経験15年くらいまでは専門性を高めての転職活動が多いのが特徴であるのに対し、15年目以降になると医局で教授を目指していくのか、また市中病院や医局と関係のある病院などで院長を目指していくのか、また開業を検討していくのか大きく分かれていくようです。開業を検討するのであれば、ここあたりから常勤勤務をやめ、フリー、非常勤として複数の施設・医療機関で経験を積み、開業資金を貯める医師もいます。

 

また15年くらいの経験を積む時期というのは、子供の進学等も考えていかなくてはいけない時期だったりします。
また親の介護なども考え始める時期にもかかりやすいものです。体力的にも当直などが徐々につらくなってくる時期でもあります。

 

働き方とあわせて生活面や体力面で転職を検討することも必要になってきたりするため、臨床以外に職場を求める医師も出てきやすいものです。こういった場合、臨床から離れることを考えることも検討する必要もあるかもしれません。
製薬会社での臨床開発、保健所や医療サービス、また産業医として働くこともあります。

 

特に近年では当直もなく、比較的休日も多い産業医は、社会のニーズも高くなっており、希望する医師も多くなってきているようです。

 

 

転職活動方法も変化している

 

以前であれば、医師が転職する場合は、教授や医局の紹介が最も多く、次いで知人の紹介などでした。
それぞれメリットデメリットがありますが、近年では医師専門の転職サイトを使って転職する医師が大きく増えてきています。